アナログだからこそできること
ここ最近、自分の生徒がどんな宿題を出されているだとか、勉強のペースがどのくらいのスピードなのか、それを視覚化するためにカルテを使っている。誰がいつどの宿題を出したのか、その理由は何なのか、あとはその子自身の性格はどんな分類がされているのか。そんな感じで項目分けがされていたりする。
最初はITの教育プラットフォームなんだから、それに合わせてIT要素を多めにしたカルテの方がいいんじゃないかという話も出たけれど、何でもかんでもITに頼るべきかというとそんなことはなくて、むしろアナログの方がよかったりする。
2.アナログがデジタルに勝る要素
実際のところ、IT化が進んではいるものの、アナログの方がいまだにいいとされるものってふつうに考えてみると結構多い。新聞、書籍、ロッカー…意外と電子的なものの方が普及されていない。じゃあアナログの良さってどんなところに隠されているのかというのを改めて考えてみよう。
例えば、さっき言ったような新聞。電車内では新聞を広げて読んでいる人が少なくなったけれど、オフィスに入ったり、朝の喫茶店に行くと必ず紙面で読んでいたりする。彼らがわざわざ文明の力に頼らないのはこんな理由があるんじゃなかろうか。
手に持ったときの質感だったり、好きなページに飛ぶのが手間じゃないし、クリッピングできるしetc…
効率化を求めるとこんな感想は出てこないだろうけれど、実はここってかなり大事なポイントじゃないかなぁと思ってて。
というのも、こんな感想が出ているってことは基本的には時代に流されていないよね?って話。
だって、新聞の本来の価値は情報伝達だけれど、それだけに価値を感じているわけではないじゃん?情報伝達だけだったらもう電子版にとっくに移行してるんじゃなかろうか。
1.ITありきのサービスってどうなの??
本来はアナログの方が効率が良かったりすることもあるってのは誰でもわかる。だけど、わざわざITサービス化して、既に競合他社がいる環境へ飛び込むって馬鹿なんじゃないかって時々思ってしまう。
だってITっていうインフラがなかったら確立しないわけだし、次の時代はITとかいうレベルではないんじゃないかっていう話。デバイスは変わるだろうし、そもそもアプリケーションって概念すらなくなるんじゃないか。
そんな感じのことをずっと考えていると、今あるベンチャーのうちほとんどはベンチャーじゃないよねって思う。例えばLINEは当時すごい世間からしたら画期的だったわけだけど、他の就活サービスだったり、ネイルやヘアサロンのサービスなんてベンチャーでもなんでもない。今あるビジネスにただITっていう要素をつけただけ。そんなに対して差別化もできてないし、負け試合に挑んでるだけなんじゃないの??ってすごく思う。少なくとも冒険はしてないよね?
結局差別化できるものってなんなんだろうって話になると、やっぱりIT力がどうとかじゃなくて、アナログでどれだけ勝負できるかが大事になってくる。ITってインフラが無くなったとしても、人が集まるわけだから時代に流されない。大規模化するんであればインフラは当然必要になってくるけれど、でも最終的に人って同じ環境に集まってくるとは思う。
負けないマーケットを作るんなら、アナログ状態でのインフラを整えないとダメなんじゃなかろうか。